英語プレゼンテーション:上手くなる5つの秘訣


日本の英語の授業でも、最近では英語でプレゼンテーションをする機会が増えていますね。英語でプレゼンテーションをするのは、英語が苦手じゃなくても緊張するものです。多くの生徒が「原稿を書いて、それを覚えて、発表する」という方法を使いますが、実はこの方法が一番大きな罠だったりします。私は生徒に「ただ暗記して発表する」というやり方を避けるように言っています。なぜなら、この方法では観客としっかりとコミュニケーションが取れないからです。

今回は、英語でのプレゼンテーションがもっと自然に、そして効果的にできるようになるためのコツを紹介します。これで、隣の人とは違った一歩先ゆくプレゼンテーションにしてみて下さい。

暗記に頼ると失敗

プレゼンをするにはもちろんスクリプトを作ってそれを【暗記】する必要がありますが、暗記して発表することの問題点を考えてみましょう。暗記した原稿をそのまま言おうとすると、スピーカーは自分の言うことに集中しすぎてしまい、観客の反応を気にする余裕がなくなります。また頭の中で「次は何を言うんだっけ?」と考えながら話してしまうので、観客の顔を見る余裕もありません。

その結果観客は「このスピーカーは自分のことしか考えていない」と感じ、プレゼンが退屈に感じられてしまうことも。特に日本語と英語では話し方や伝え方が違うので、自分のことでいっぱいいっぱいなプレゼンでは、特にビジネスシーンでは相手が聞く気にならないかもしれません。

だからこそ、私は生徒に「暗記はしないで、観客にわかりやすく伝えることに集中しよう」と教えています。

観客とのつながりを大切に

プレゼンテーションで最も大切なのは、観客とのつながりを意識することです。
そのためにはもちろん、スクリプトばかり見ているのではなくアイコンタクトを心がけたり、全員に聞こえるようなしっかりとした声量で話すことは大切です。

また内容の展開では特に、
・観客が何を知っているのか、何を知らないのか
・どんなことに興味を持っているのか
を考えながら話すことで、プレゼンはもっと効果的に伝わりやすくなります。

私が生徒に勧める方法は、「難しすぎる内容ではなく、観客がまだ知らないことを選ぶ」ことです。まずは観客が少し知っていて、共感できるような内容から始め、そこから徐々に観客がまだ知らない情報を少しずつ入れ込みます。このように誘導することで、観客の心を掴んだままプレゼンテーションを進めることができます。

効果的な英語プレゼンのコツ5つ

プレゼンを上手くするために、気をつけるべきポイントをいくつか挙げてみます。
これら一つひとつを意識して練習することで、もっと自然に、もっと効果的に、聴衆に伝わるプレゼンをすることができます。

多くの学習者が、プレゼンテーションは【スクリプトを書いて暗記したらオッケー】と思いがちですが、その段階では準備はまだ4割です。そこからさらに半分以上、「どう伝えるか」の練習をしたいですね。プレゼンテーションは主にスピーキングで行うため、ある程度正しい発音を心がけましょう。発音が不正解・不明瞭だと、いくら良い内容でも聴衆に伝わりません。

また、プレゼンテーションではどうしても速く話してしまう人も多いのですが、実際は【焦らずにゆっくり、はっきりと】話してくれた方が、観客的にはわかりやすいものです。できれば、一番伝えたい部分がわかるようなイントネーションをつけたいですね。

FOCUSの『英語ピッチレッスン』では全15回のレッスンで英語話者に伝わるようなスクリプトを生徒さんと一緒に仕上げ、発音やイントネーション指導を徹底的に行い、英語圏の観客に通じるピッチを目指しています。ご質問・お問合せなど、下記をクリックして下さい。

スクリプトをただただ上から早口で読む人がたくさんいますが、話を急いでしまうと、聴衆はついていけなくなります。それはプレゼンには聴衆が知らない情報がたくさんあるからです。

Apple社の共同創業者出会ったスティーブ・ジョブズ氏は、Appleから発売する新しい商品のメディアリリースプレゼンテーションが大変上手な方でした。それまで世界の誰も知らなかったiPodを世に送り出して、音楽の聞き方だけではなく音楽業界全てを変えるきっかけを作ったり、数字ボタンのない携帯電話なんて携帯電話じゃない!という周囲の嘲声を遮って、全面タッチパネルのiPhoneを初めて世に出し、現在の当たり前を作ったのもジョブズ氏ですね。そんな彼のプレゼンテーションは高速で情報を読み上げるようなものではありません。世界が知らない情報やコンセプトを投げかけるるために、実はとてもゆっくり話すこともあったんですよ。

このように、重要なところで少しゆっくりしたり、むしろ一旦間を取ることで、聴衆が内容をしっかりと理解できるようになるものです。英語のプレゼンテーション時に逆にポーズを取って間を開けることは実はとても度胸のいることですが、間を取ることで言いたいことに力を入れられるので、プレゼンがより印象的になるのです。

そしてもちろん聴衆と目を合わせることで、より親しみを感じてもらえます。アイコンタクトを取ると、聴衆は「この人は自分に話しかけている」と感じ、話に集中しやすくなるのです。

アイコンタクトを取るためにはもちろん、スクリプトばかり見ているわけにはいきません。言いたい内容が口から出てくるような「ヒント」として、スライドを使うのです。例えば次に何を言うべきか少し止まってしまっても、次のスライドで今月の売り上げが出てきたら、何を言うべきか思い出せますよね。

プレゼンテーションの時はほとんどの場合人前に立って行うことが多いので、観客は、プレゼンスライドと共に、あなた自身も見ています。なので、立ち方や顔の表情も実はとても大切です。

自信があろうがなかろうが、自信を持ってしっかり堂々と立ちましょう。また自然なジェスチャーを加えることで、より説得力のあるプレゼンになります。また笑顔や表情を豊かにすることで、どこを強調したいのか、またここは笑いどころだ、といったこちらの意図も聴衆により伝わりやすくなり、リラックスして話を聞いてくれます。

日本語話者の声の大きさは全体的に小さめです。英語で話す人は日本語よりも一般的に声が大きめなので、しっかりお腹から声を出すようにしましょう。声が小さすぎると、単純に聴衆に聞き取ってもらえません。マイクを通してでも声の「ハリ」が日本語と英語では違います。基本的には体育館のステージからみんなに向かって話す、くらいの気持ちで声を出すとみんなに届きますよ。

プレゼンテーション後の達成感

プレゼンが終わった後、緊張が解けてホッとリラックスできる瞬間が訪れます。最初は緊張していた生徒たちが、回を重ねるごとに自信を持ってプレゼンできるようになる姿を見ると、私もとても嬉しくなります。

英語でプレゼンテーションを上手くするためには、ただ原稿を暗記して発表するのではなく、観客とのつながりを意識し、伝えたいことをしっかりと伝えることが重要です。発音、イントネーション、アイコンタクト、姿勢など、さまざまな要素を意識することで、もっと自然で効果的なプレゼンができるようになります。これらのスキルを身につけることで、今後のプレゼンや英語でのコミュニケーションに自信を持つことができるはずです。

学校のプレゼンテーションも、ビジネスプレゼンテーション(ピッチ)も、期日までにどうしても仕上げなければならないプレゼンがある方、ぜひご相談くださいね。


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