CELPIPのスピーキングテストには、回答前に約30秒の準備時間があります。多くの受験者が、この30秒でやってしまうこと。それは「できるだけたくさん書き出そうとする」ことです。
思い当たる方はぜひこのブログを読んでみてください。
実はこの時間をどう使うか――ここに、スコアが伸びる受験者と伸び悩む受験者の大きな差があるんです!
問題を見た瞬間、ペンを走らせる。言いたいこと、使いたい単語、文法構造……頭に浮かんだものを片っ端からメモ用紙に書き込もうとする。そして気づいたら準備時間が終わっていた。しかもいざ話し始めると、書いたメモを読むのに精一杯で、スムーズに話せない。これは「準備している」ように思えますが、実はできていないんですよね。
このブログでは、CELPIPスピーキングテストの30秒の準備時間を以下に効果的に使って、スコアアップを図るかを解説したいと思います。
・なぜ「全部書く」のは失敗するのか
・プロが教える「正しい30秒の使い方」
・実際のタスク別に応用してみよう
・「でも、書かないと不安です」という人へ
なぜ「全部書く」のは失敗するのか
評価されるのは結局「書いた内容」ではなく「話した内容」
学習者の皆さんがこのトラップに陥りやすいのには、明確な理由があります。
長年の学校教育で、「書いて覚える」「まず文字にする」という習慣が体に染みついている方が多いですよね。そこに英語への不安が加わると、その傾向はさらに強まります
「書いておかないと忘れてしまう」「書いておかないと不安」
そういう心理が働くのは、ごく自然なことです。
けれど、CELPIPのスピーキングで評価されるのは
「書いた内容」ではありません。「話した内容」 です。
あなたの声、流暢さ、語彙の豊かさ、アイデアの構成力。これらはすべて、マイクに向かって実際に言葉を発する瞬間に決まります。そしてその瞬間の質は、30秒の準備時間をどう過ごしたかに直結しているのです!
プロが教える「正しい30秒の使い方」
骨組みをメモ・後は動画を再生
では、準備時間に何をすべきか。答えはシンプルです。
骨格だけをメモする。あとは頭の中で「話の動画を再生する」。
では具体的に説明していきますね。
STEP 1:話の骨格とキーワードを書き出す(10秒)
まず必須なのは「書くのは最小限にとどめる」ということ。
たとえばTask 6(意見を述べるタスク)”Is working from home better than working in an office?” なら、このくらいで十分です。AGREE reason1: saves time reason2: environment ex: my commute
これだけです。文は書かない。接続詞も書かない。
ただの道しるべです。
なぜこれだけでいいのか?
スピーキングテストで使う語彙や文法は、準備時間に書き出して覚えるものではありません。というか実際30秒で意見を考えて書き出して覚えるほどの時間はありません。
すでにあなたの頭の中にあるものを引き出すだけです。
メモはそのための「目次」であって「原稿」ではない、と考えると、タイトル部分だけをメモするという説明がしっくりくるでしょうか?
STEP 2:細かい情報を加えた動画を頭の中で再生する(20秒)
そしてここが最も重要、かつ、多くの人があまりやっていない部分です。
キーワードを書いたら、ペンを置いてください。そして目を閉じる必要はありませんが、今書いたキーワードの流れ(目次)に沿って、その間を埋めるように、細かい部分を
映像として頭の中で流してみましょう。
例えば上記の “reason 1: saves time”をもっと細かく落とし込むとどういうことなのか。
何がどうなって「時間節約」につながるのか、を動画として見てみます。
・電車と徒歩で1時間半かけて通勤している様子を思い浮かべる→時間節約!
・朝身支度に時間をかけている様子を思い浮かべる→時間節約!
こんな感じで頭の中で話の「動画」を流す。
そしてその動画を見ながらそれを英語で一つひとつ説明すると、
どんな言葉で始めるか、どこで間を取るか、どこで具体例を入れるか——それをリハーサルするのです。
この「頭の中のリハーサル」、慣れるとものすごく大きな効果があるんです。
実際に話し始めたとき、脳がすでにその道筋を一度通っているので、圧倒的に言葉がスムーズに出やすくなりますし、「次に何を言えばいいんだっけ」という空白が生まれにくくなるのです。
実際のタスク別に応用してみよう
Personal Experience
自分の体験を話すタスクでは、5W1Hの骨格を使うと整理しやすいです。
event: camping last summer
who: family
what: got lost on a trail
feeling: scared → funny later
※実際のメモでは「:」の前の言葉(event, whoなど)も書く必要はないかもしれません。
あとはその「キャンプの場面」を頭に思い浮かべる。その映像があれば、言葉は自然についてきます。
Opinion
DISAGREE
r1: cost
r2: not realistic
ex: small business owner
立場を決めたら30秒かけて「理由をもう少し具体的に」頭の中で見てください。
どこで”For example”を使うかなど、細部まで想像するほど効果があります。
「でも、書かないと不安です」という人へ
そのメモ、本当に役に立っている…?
その気持ち、よくわかります。書かないと何か忘れそうで、不安ですよね。
ただ一度考えてみてください。
テストで実際に話し始めたとき、メモを何度も見ながら話していませんか?
メモを探す一瞬の間が、不自然な「えー」や「あー」になっていませんか?
書いてあるだけで安心して、実際にはほとんど見ない——そういう経験はないでしょうか。
だとすれば、その安心感を得るためにかけている10〜20秒は、頭の中のリハーサルに使ったほうがはるかに生産的です!
メモは「お守り」になりがちですが、実際には30秒というかなり短い準備時間で60秒〜90秒話し続けなければならないので、1秒でも無駄にはしたくないんですよね。
今日から試せる練習法
家でCELPIPの練習をするとき、次のルールを試してみてください。
準備時間のタイマーを30秒にセットしたら、
最初の10秒でキーワードを3〜5個だけ書く。
残り20秒は絶対にペンを置いて、頭の中で話を「見る」。
最初はもどかしく感じるかもしれません。でも3〜5回繰り返すうちに、話し始めたときの「滑り出し」が格段によくなるのを実感できるはずです。
言葉は、書いた紙から出てくるのではありません。あなたの頭の中にある「物語の映像」から出てくるのです。
FOCUSのCELPIPスピーキングレッスンでは多くの写真を使い、
見たものをそのまま言えるようになるコツをお教えしながら練習を重ねます。
その30秒の使い方を少し変えるだけで、次のCELPIPスピーキングのスコアが変わるかもしれません。
伸び悩んでおられる方、いつでもご相談くださいね。
