「スペルどおり」または「カタカナ英語」のイメージに引きずられて発音を間違えてしまう単語が、実はたくさんあります。これらの発音ミスは、リスニングやスピーキングのコミュニケーションにおいて誤解を生みやすく、学習者が英語で自信を失う原因にもなります。そこで今日は、日本人学習者が特に間違いやすい発音例を取り上げ、その原因と正しい発音のポイントを解説します。正しい音源もつけるので、聞きながら真似っこして耳と口で覚えていきましょう。
発音のかぎはカタカナ英語と二重母音の克服
外来語としてすでに日本語化されている単語(例:アイロン、アワード、デザート)はカタカナで書かれてそのまま読んでしまうので、英語とは違った発音が身についてしまっていることが多いです。
また日本語話者が見落としがちなのが、英語の【二重母音】。英語では二つの母音が滑らかに続いて発音される二重母音がありますが、日本語にはないので、単音で代用しがちです。二重母音もしっかり練習していきましょう!
カタカナ英語
award「賞」 ❌アワード
❌誤り:「アワード」と単母音化してしまう。
✅正しい発音:/əˈwɔːrd/
発音ポイント:冒頭の「a」は曖昧母音(/ə/)で、強く言いません。カタカナでは「アワード」になってしまう部分の母音は /ɔː/ で、どちらかというと「オ」音です。
desert「砂漠」 ❌デザート
❌誤り:デザートの “dessert” と区別がついていない。
✅正しい発音:/ˈdez.ɚt/
発音ポイント:砂漠は第1音節にアクセントがある一方、デザートの“dessert” は第2音節が強く読まれます。
iron「アイロン」 ❌アイロン
❌誤り:「ア・イ・ロ・ン」と単語を切り離してしまう。真ん中に「ro」を入れてしまう。
✅正しい発音:/ˈaɪərn/
発音ポイント:真ん中の「ロ (ro)」の/r/音は英語では実はありません。なので後半は「アーン」のように聞こえます。また前半の「アイ」と後半の「アーン」を滑らかに繋げて発音するといいですね。
player「選手」 ❌プレーヤー
❌誤り:/pl/の後を単音「エー」と伸ばしてしがいがち。
✅正しい発音:/ˈpleɪər/
発音ポイント:“play” の部分には二重母音 の/eɪ/が入っているので、「プレー」と伸ばしてしまわずに「プレイ」と/ɪ/音をしっかり発音しましょう。
二重母音
go「行く」 ❌ゴー
❌誤り:「ゴー」と伸ばしてしまいがち。
✅正しい発音:/ɡoʊ/
発音ポイント:とても簡単な単語ですが、実は間違えて発音している方がかなり多いです。こちらも/goʊ/ と二重母音が入っているため、語尾に向けて音が/o/から/ʊ/にしっかり変化させて英語らしさを出していきます。以前に『アナ雪』の “Let it go~~♪”という歌が流行りましたが、サビの部分の”go”をきちんと発音したいですね。
phone「電話」 ❌フォン
❌誤り:「フォン」と短く発音してしまう
✅正しい発音:/foʊn/
発音ポイント:これまで教えたほとんど全ての生徒さんが謝って発音している単語の一つです。でもよく使う単語なので、ぜひ正しい音で練習したいですね。真ん中の母音は実は二重母音 /oʊ/。 カタカナ発音では母音が一つしか聞こえないので、しっかり二つの母音を言うように意識しましょう。
全て一緒に練習しよう!(音源付き)
それでは上記で練習した単語を、文章単位で練習してみましょう。
注意すべき単語を読む時に、しっかり意識できるかな?
After winning an award, the soccer player decided to go on a solo trip to the desert, carrying only his phone and a small iron lucky charm.
賞を受賞した後、そのサッカー選手は、電話と小さな鉄製のお守りだけを持って、ひとりで砂漠への旅に出た。
さて、音源と一緒に練習できましたか?
発音の練習だけなら4回くらいのレッスンで終わらせることができるので、もっと練習してみたい!という方はぜひお問合せくださいね!