「この単語、学校で習ったし、辞書にもこう書いてあるから合っているはず!」と思って使っている言葉が、実は日本語からの翻訳であまり自然な表現ではないことがあります。今回は、そんな【正しいけれどちょっと不自かもしれない】英語表現を取り上げて、カナダでよく使う言い方をご紹介します。どれも日本の英語教育でよく出てくる単語なので、「知らなかった!」と思える発見があるかもしれませんよ。
crowdedは「混んでる」時にはあまり使わない?
「混んでいる」で習った “crowded”という単語。
私もカナダに来てから気づいたのですが、実は自然な日常会話ではあまり使われないんです。
もちろん文法的には全く問題ありませんし、意味も通じます。でも会話の中では「もっと具体的にどう混んでいたのか?」を伝える表現が好まれるんですね。
よく使われる自然な「混んでいる」
- ✅ The train was packed.(電車がギュウギュウだった)
- ✅ There was a lot of traffic.(車が多くて混んでいた)
- ✅ The amusement park was super busy.(人が多くてにぎわっていた)
- ✅ It was jam-packed.(ぎっしり詰まっていた)
“crowded”は「人口密度が高い状態」には使えますが、少し形式ばった表現になりがちです。もっと自然な表現だと、「どれくらい混んでいたのか」や「どんな状況だったのか」に焦点を当てて表現を選びます。
「おいしい」はdeliciousだけじゃない?
こちらももちろん文法的にも意味的にも問題はありませんが、自然な会話だと「delicious」だけで済ませることは少なく、やはり具体的な感想を交えて表現することが多いです。
よく使われる自然な「おいしい」
- ✅ This ramen is amazing!
- ✅ The cake was to die for.
- ✅ That burger hit the spot.
- ✅ It’s full of flavour.
「delicious」はこちらもまたちょっと“作文っぽい”響きになることがあります。特にカジュアルな会話では「awesome」「so good」「heavenly」「crazy good」など、より口語的な感想がよく使われるんですよ。
「疲れた」はいつもtiredって言ってない?
確かに”tired”は「疲れている」状態を表す言葉ですが、その日の具体的な疲労感や状況を反映した表現を選ぶ傾向があります。
よく使われる自然な「疲れた」
- ✅ I’m wiped out.(もうクタクタ)
- ✅ I’m beat.(ヘトヘトだ)
- ✅ I’m drained.(エネルギーを吸い取られた感じ)
- ✅ I’m exhausted.(ボロ雑巾くらい疲れた)
「tired」も悪くはないのですが、これまた少し教科書的です。感情や身体的な状況に合わせて「wiped out」「exhausted」「fried」などの表現を使うと、グッと自然になります。
「英語を勉強しています」もバリエーションありますよ
これは日本人英語学習者の“あるある”ですね。”I’m studying English.”→確かに「study」は「勉強する」ですが、日常会話でこの動詞は意外と聞かないんです。
よく使われる自然な「勉強中」
- ✅ I’ve been working on my English.
- ✅ I’m trying to improve my English.
- ✅ I’m taking English classes.
- ✅ I’m brushing up on my English.
「study」という動詞は、受験勉強や学術的な学びを連想させるためやや固く聞こえるんです。日常会話では、「英語力を上げたい」「英語をもっと使いたい」など、やはり具体的な目的や行動を表す言い回しに置き換える場合が、多いですね。
“My hobbies are…”以外の趣味の言い方
“My hobby is watching movies.”も日本人がよく使う表現ですね。もちろん文法的にも意味的にもOKですが、趣味の話をする時に実際によく使われる表現をご紹介しますね。
よく使われる自然な「私の趣味は…」
- ✅ I’m really into movies.
- ✅ I enjoy jogging in my free time.
- ✅ I love cooking on the weekends.
- ✅ I like to travel when I can.
「hobby」はやや形式的で、履歴書や面接で使うイメージなんです。カジュアルな会話でむしろ、「like」「enjoy」「be into」などを使ってみましょう。
“I’m interested in movies.”と”I’m into movies.”の違いについてはコチラの【似てるけど違う英語表現】記事をご覧ください。
今回ご紹介した単語は、どれも学校で習ったし間違っているわけではありません。でも実際の英会話では「ちょっと不自然」だったり、「もっとぴったりの表現があるのに」と思われることも。英語は“正しいか間違っているか”はもちろん、その先には“自然かどうか”“相手にどう伝わるか”が大切です。こういった表現を少しずつ取り入れていくことで、より伝わる英語が話せるようになりますよ!